[HRPニュースファイル273]女性パワーの活用が日本を復活させる!

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「女性活用」という面では、日本は「後進国」と言われています。世界経済フォーラム(WEF)が発表した政治、経済、健康、教育の4分野での性別格差を評価した国別ランキングでは、日本は135カ国中98位となっております。

同報告書では、日本の女性の約半数が高等教育を受けているものの、指導的立場にいる女性は約9%しかおらず(アメリカは46%)、女性の能力が生かされていないと評価されています。(2011/11/2 ロイター「男女平等度は北欧勢が上位独占、日本は98位=WEF調査」⇒http://goo.gl/eTYuW

日本の大卒者の半数近くは女性ですが、大卒女性のうち仕事をしているのはわずか67%で、多くはパートタイムもしくはお茶汲みの類の仕事に従事しています。大学の学位を持つ日本人女性が自発的に退職する確率は、米国人女性よりずっと高くなっています。(2011/11/14 JBPRESS「人材浪費国ニッポン」⇒http://goo.gl/3LV8p

米金融大手ゴールドマン・サックスは、日本が学歴のある女性をもっと有効活用したら、労働人口に820万人の頭脳が加わり、経済が15%拡大すると試算しています。これは日本の自動車産業のおよそ2倍の規模です。(同上)

また、女性国会議員の比率でも、日本は187カ国中126位です。

今まで女性活用では日本より低かった韓国には変化が見られます。韓国の国会は2004年に比例代表制での女性枠を定めたクオーター制を導入。これをきっかけに2010年時点の女性議員比率は14.7%に達し、日本を上回りました。

これを機に、才能も意欲もある女性たちが、どんどん活躍し始めました。例えば、外交官試験での女性の合格者は60%を占め、国家公務員、司法試験でも50%に迫る勢いです。

また、台湾も女性パワーが国を動かしています。2300万人という小さな国では「国の成長のためには、優秀な女性を生かすべきだ」という考え方があります。マスコミ業界では女性記者の活躍がひときわ目立ち、記者の半数が女性という状況です。

しかし、「女性活用先進国」と言えば、何と言っても「アメリカ」です。アメリカは「国家戦略として、女性の才能、能力を活かしてきたために、アメリカは世界最高水準の国力を維持できている」と言えます。

もちろん、別の意味で、離婚や子供の問題など課題もありますが、「人口の半分の女性を活かせば国力が倍増する」と考えることができるのはアメリカの強みでしょう。

幸福実現党も「日本復活のためには女性の活用が不可欠である」と考えます。しかし、幸福実現党の女性政策の基本は、日教組的な男女の性差を認めない「ジェンダー・フリー」思想とは異なります。

「ジェンダー・フリー」運動は「男女の性別役割からの解放(フリー)」を謳っています。しかし、宗教的に言えば、生まれてきたときの性には意味があり、私たちはそれを自ら選んで生まれて来たのです。その意味で、性差を否定することは、個人の幸福や使命を否定することに他なりません。

また、幸福実現党の女性政策は、共産主義の流れにある「フェミニズム(女性の権利拡張)」運動とも違います。フェミニズム運動は「女性は家事という奴隷的苦役に打ちひしがれており、抑圧された状態から解放するためには共産主義革命が不可欠だ」という思想です。

日本のフェミニストたちも多くは、社会主義、共産主義の思想的文脈の中に位置づけられます。フェミニズム運動の根底には「働く」ことだけに価値を置く共産主義的な価値観があります。

フェミニストたちは、女性の家庭での役割、例えば母性、育児、家事、専業主婦、一家団欒等といったことを「女性支配の道具」として剥き出しの敵意を示しています。

フェミニズムの行き着く先は「家族の解体」です。幸福実現党も女性の社会進出を応援していますが、同時に、社会保障制度の限界も見据えた「家族の復権」を訴えており、女性が愛情のある温かい家庭を築いていくことも応援しています。

幸福実現党は「自由の哲学」の系統を引いています。フェミニズムのように「全ての女性が一律に働くべきだ」という「一律主義」的思想はありません。母性や家庭を重んじつつ、女性が仕事や社会、地域で活躍できる環境も整えていくことが大事です。

才能があるのに開花できない女性にはチャンスを与えたい。しかし、結果には自己責任が伴います。政府が保障すべきは「チャンスの平等」であり、「機会の均等」です。

女性も男性と等しくチャンスは与えられるべきですが、結果には格差が生まれることは否定していません。結果平等を求めるフェミニズム運動とは異なります。

女性の生き方としての選択肢はできるだけ多いほうが良い。そして、選択した結果は自分に返ってくるからこそ、女性たちの個性が輝くと思います。そのためには、規制緩和や働く女性のための法の整備、保育所や託児所の充実等も必要です。

日本を覆う閉塞感の打破には、女性の力は欠かせません。少子高齢化が進む日本において、企業が発展し、日本を復活させる鍵は女性パワーの活用にあることは間違いありません。

幸福実現党女性局は今後とも、女性たちが幸福になり、日本が発展していく方向で、次々と女性政策を提言し、実現して参ります。(文責・竜の口法子)


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