7/5 Happiness Letter579〔「海の万里の長城」〕

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皆さま、おはようございます!
本日は、昨日に引き続き、幸福実現党政調会の佐々木勝浩(かつひろ)氏より、「中国の日本属国化戦略~すでに、中国の日本属国化は始まっている~」の4回目のメッセージをお届け致します。
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【佐々木勝浩氏寄稿】

《中国の日本属国化戦略(4)「海の万里の長城」》

中国の日本属国化戦略には、これまで述べました「超限戦」と、もう一つのキーワードがあります。それが「戦略的辺彊(せんりゃくてきへんきょう)論」です。

1987年、三略研究院高級顧問の徐光裕少将が中国軍の機関誌に「戦略的辺彊論」を掲げ、南シナ海、東シナ海、そして日本列島も含めた西太平洋を段階的に「中国の海」にしていく戦略を発表しました。

「戦略的辺彊論」とは従来の国境とは異なり、総合的国力(政治力、経済力、軍事力)の増減で境界が伸縮するという考え方です。すなわち、中国のパワーが実質的に及ぶ領域を徐々に拡大していく考え方です。

中国の中核には三国志で有名な「中原」地帯がありますが、その周りにチベット、ウイグル、内モンゴル、南シナ海、東シナ海へと辺疆を広げつつあります。

中国は「戦略的辺彊論」の中で、尖閣諸島・沖縄を含む東シナ海、南沙諸島を含む南シナ海の全域をカバーする300万平方キロメートルもの巨大な領海の主権確保を戦略目標に掲げています。

簡単にいうならば「戦略的辺彊論」とは、南シナ海・東シナ海・西太平洋を「中国の海」にするための戦略です。

その「戦略的辺彊論」に基づいて、中国海軍が「海軍発展戦略」として打ち出した戦略目標ラインは以下の通りです。

【第一段階】2000~10年:「第一列島線」(鹿児島~沖縄~尖閣諸島~台湾~フィリピン~ボルネオを結ぶ線)の内部の制海権確保、つまり「南シナ海、及び東シナ海」の支配

【第二段階】2010~20年:「第二列島線」(伊豆諸島~小笠原諸島~グアム・サイパン~パプアニューギニアを結ぶ線)の内部の制海権確保、つまり「西太平洋」の支配

【第三段階】2020~40年:太平洋、インド洋で米軍と制海権を競う

第一列島線、第二列島線

言わば「海の万里の長城」計画です。これは単なる大ボラではなく、多少、計画に遅れを見せながらも着実に戦略が進展しています。

先月、過去最大規模となる中国海軍艦船計11隻が沖縄近海を抜けて、西太平洋で遠洋訓練を行いましたが、昨年2010年以降、中国が西太平洋侵出を本格化しているのも予定通りの展開です。(つづく)

佐々木勝浩

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