2月3日、中国海軍のフリゲート艦計4隻が沖縄・宮古島の北東約110~130キロの海域を通過しました。これについて各報道機関は「通過した海域は公海上」と報道していますが、この表現には間違いがあります。
沖縄本島と宮古間の海域は日本の「排他的経済水域(EEZ)」であり、「排他的経済水域」は「公海」には含まれないからです。
「国連海洋法条約」第57条によれば「排他的経済水域」は沿岸から200海里(約370km)の範囲です。沖縄本島と宮古島の距離は157海里(290km)で、同海域は、明らかに日本の「排他的経済水域」に含まれます。
「公海」とは「国連海洋法条約」第86条に「いずれの国の排他的経済水域、領海若しくは内水又はいずれの群島国の群島水域にも含まれない海洋のすべての部分に適用する」とある通り、「排他的経済水域」は「公海」には含まれません。
したがって、沖縄本島と宮古間の海域が「公海」とする報道は明らかに間違っています。
昨年11月に中国海軍の艦艇6隻が同海域を通過した際も、防衛省は「公海上のため国際法的に問題はない」としています。
政府やマスコミのこうした誤った認識や発表は、「公海の通過だから抗議できない」という政府の弱腰姿勢をもたらすと共に、中国海軍にフィリピン~台湾~沖縄~九州を結ぶ「第1列島線」を突破し、西太平洋へと進出する「お墨付き」を与える愚かな行為であります。
2009年6月に、中国海軍が初めて西太平洋の沖ノ鳥島近海で軍事演習を行って以降、一昨年、昨年と軍事演習の回数も増し、その規模も大きくなっています。
2011年6月には、11隻から成る中国海軍艦隊が同海域を抜けて西太平洋に進出。沖ノ鳥島から米軍基地のあるグアム島に至る海域で、大規模な軍事訓練・演習を行いました。
今回も中国海軍の西太平洋での軍事演習が、沖ノ鳥島近海の公海上で行われることは間違いありません。
こうした中国海軍の軍事演習や尖閣諸島沖中国漁船衝突事件等は、過去、民主党代表選挙など政治的混乱のタイミングを狙って行われて来ました。
現在、沖縄では宜野湾市長選の真っただ中にあり、その争点は「米軍基地移設問題」です。中国海軍は、そうしたタイミングを狙って、中国海軍を西太平洋に派遣しているのです。
しかし、民主党をはじめとする既存政党の中に、中国海軍の動きについて指摘し、抗議する政治家はいません。それを良いことに、中国は西太平洋での軍事演習を常態化させています。
こうした中、今年は、昨年よりも西太平洋上での中国海軍の動きは活発になることが予測されます。
経済のみならず、国防においても素人である民主党政権に、もう日本の未来を託すことはできません。日本に国難が迫る中、もはや既存の政党では、この国を守り抜くことはできないのです。
今こそ、「幸福維新」の時です。私たち幸福実現党は野田・民主党政権を倒閣し、次の選挙で「救国」政権を打ちたて、必ずや「危機に立つ日本」を建て直して参ります。(文責・佐々木勝浩)
[HRPニュースファイル174]中国海軍が沖縄・宮古島海域を通過、沖ノ鳥島近海で軍事演習へ
2月 5th, 2012
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