昨日は普天間飛行場移設に向けての経緯について述べましたが、本日は、「なぜ、普天間飛行場移設が一歩も進まなかったのか」について考えてみたいと思います。
まず、第一は「民意を無視した日米合意」というマスコミによる批判です。
普天間飛行場の移設案の日米合意のプロセスにおいて「民意を無視した頭越しの合意」などという批判がマスコミ報道で繰り返されます。
「何をもって民意とするか」というと、マスコミが最大の拠り所とするのは市長選、知事選の選挙公約です。
私も選挙に出馬した際に、地元新聞社から普天間移設問題に関する選挙公約を問われましたが、「県内移設」と応えるだけでは済まず、必ず「現行案(V字型)」か、「浅瀬案」か、「沖合い案」かなどと聞いてきます。
「現実に脅威と化している対中国抑止を実効ならしめるために早期に移設を実現できればよい」というのが私の考えであるのですが、マスコミは、選挙で公約した時と工法が変わっただけで「民意に反している」と猛批判します。
住宅の上空飛行を避け、環境を破壊しないようにと配慮するため、時々刻々に最善の移設方法が検討されるのですから、マスコミに固められてしまった杓子定規な選挙公約通りにはいかなくなるのは当然です。
第二は、反対運動に対する政府の及び腰です。
1996年に日米両政府が普天間基地返還をうたったSACO合意後に、当時の大田知事は「沖縄の求めてきたのは単純返還だ。新たな代替基地の建設が付いてくるのは承諾できない」と合意以前に戻すような発言をし、地元の反対運動がそれを後押ししました。
その後、保守の稲嶺知事が当選しましたが、積極的に取り組むことがなく四年の任期が過ぎました。
計画が頓挫する危機感を感じた政府は稲嶺知事の再選後、2004年に辺野古沖のボーリング地質調査を始めますが、反対住民の座り込みなどで延期される中、同年8月、沖縄国際大学に米軍ヘリが墜落しました。
更に反対派が勢い付いて、9月に作業を再開するも、反対派の阻止に合い、一本のボーリングも設置されませんでした。
これは工事にとりかかる前提の調査ですら、反対派の妨害で実行不可能な状況になることを示しています。わずか数名の反対でも安保政策を妨害できるということなのです。
第三は、国民を騙してでも集票を優先しようとする政治家の言動です。
多くの皆様は鳩山元首相の2009年発言「最低でも県外」発言を覚えておられることでしょう。この言葉が沖縄を大混乱させることになります。
私は2009年の衆議院選挙に名護市を含む沖縄第3選挙区で出馬し、誰もが真っ先に聞いてくる「普天間問題」について「一切ぶれずに現行案。辺野古移設」という返答一本、街頭でも有権者に訴え続けて参りました。
その熱い夏。鳩山氏は私と同じ選挙区の民主党候補者の応援演説で駆けつけた際、「民主党が政権を担ったならば最低でも県外」と公言したのです。
自民党への不信と民主党のバラマキ政策への期待。その中で「本気でアメリカ政府と戦ってくれる政治家の出現」と歓喜する県民はたくさんおられました。
私が有権者にご意見を聞いて回っていたときは、民主党への期待は最高潮でした。長年自民党支持者だったある方は、「今まで自民党を応援してきたがもうやめた。鳩山さんはかならず県外を実行してくれるだろう。それが実現したならば鳩山さんはノーベル平和賞をとる」と期待値がものすごく高いのです。
私は、「お言葉ですが、どの政党が政権を握ろうとも、必ず日米合意に戻らざるを得なくなると思います。でなければ、日米安保条約そのものの危機になるでしょう」とお応えしましたが、逆に説教をされてしまいました。(つづく)
(文責・沖縄県本部副代表 金城タツロー)
※金城タツロー氏の次回原稿「普天間基地移設問題~解決への道(3)」は、11月28日(月)に掲載させて頂きます。
[HRPニュースファイル099]普天間基地移設問題~解決への道(2)普天間移設が進まない理由

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11/22 Happiness Letter720〔『週刊女性』についき党首のインタビュー掲載!〕

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本日22日(火)発売の『週刊女性』(主婦と生活社)12/6号についき秀学党首の見開きインタビューが掲載されます!
増税路線をひた走る野田政権の誤りを指摘するとともに、景気回復への具体策を大胆に提示!
国論を二分するTPPについて女性読者にも分かりやすく解説しています!ぜひ、本日発刊の『週刊女性』をご一読ください!
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[HRPニュースファイル098]普天間基地移設問題~解決への道(1)普天間飛行場移設に向けての経緯

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野田首相は12日、オバマ米大統領と会談し、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に向けた環境影響評価書を年内に提出することを報告しました。
着々と移設に向けて手を打とうとする政府に対して、14日、政府が環境影響評価書を断念するよう求める意見書を沖縄県議会が全会一致で可決するなど、先行きを危ぶむ声が上がっています。
しかし、10月26日に、名護市内で住民2,200人余りが参加した「北部振興推進・名護大会」では、「日米合意を踏まえた普天間飛行場移設の早期実現」など7項目が決議されました。
移設賛成派住民がこうした大会を開催して声を上げるのは初めてのことで、普天間基地移設に向けて、沖縄県民の間にも「着実な変化」が起こりつつあります。(産経10/27「普天間移設 早期実現へ決議 声を上げた賛成派」)
⇒http://sankei.jp.msn.com/politics/news/111027/plc11102722520010-n1.htm
そこで、普天間飛行場移設問題の経緯と沖縄県民の意識の変化、そして解決への道について、5回に分けてレポート致します。
(1)普天間飛行場移設に向けての経緯
普天間飛行場の移設問題が本格的に浮上したのは、今から16年前のことです。1995年に米兵による少女暴行事件が起きました。
その上、起訴に至らなければ関与が明らかでも米兵の身柄を日本側に引き渡すことができないという日米地位協定の問題もあり、「米兵の暴挙はこれ以上許さない」と県民の怒りに火がついて大規模な県民総決起大会が催されました。
当時、近所の女子高生が「もう我慢がならない。今こそアメリカを追い出すんだ」といきりたっていたのを覚えています。
大会を契機として、米軍基地の整理・縮小と日米地位協定の改定を強く求める訴えが強くなり、当時の大田知事も政府に対しその実行を強く迫りました。
その後、1996年に日本国政府および米国政府によって沖縄に関する日米行動委員会(SACO)が設置され、その最終報告を受けて沖縄県民に配慮した日米合意がもたらされました。
その中に盛り込まれた重要な一文が「今後5ないし7年以内に、十分な代替施設が完成し運用可能になった後、普天間飛行場を返還する」というものでした。更に嘉手納基地以南の大半の基地を返還するということも確認されました。
当時、普天間基地の返還業務を担当した政治家や官僚の方々は「先の戦争から復帰後も含めて、沖縄に多大な迷惑をかけてきた。だから、沖縄の労苦に報いなければいけない、負担軽減は絶対しないといけない」という気持ちをもって誠実に取り組んでおられたことと思います。
翌97年12月に基地受け入れの是非を問う名護市民投票が行われました。投票結果は僅差の52.8%が受け入れ反対。
しかし、比嘉名護市長が海上基地受け入れと辞任を表明、首相官邸ではその報告を受けた橋本首相が「ありがとう」と男泣きしたそうです。
その後の市長選挙で移設容認派の岸本氏が初当選を果たしましたが、病気のため、任期を全うすることができませんでした。
しかし、岸本市長も病気が重くなる中「次の市長選までに、人生最期の機会として普天間問題の後始末をしなければならない」という思いで取り組んでおられたそうです。
岸本氏は翌98年病気のため死去されますが、次期市長選で島袋氏が当選。後継の島袋市長は岸本氏の死去11日後に、防衛庁と滑走路二本のV字形案で基本合意しています。つまり、名護市は3期続けて移設容認派市長を誕生させたのです。
しかし、結果的に15年間、普天間飛行場は1センチも動くことはありませんでした。(つづく)
(文責・沖縄県本部副代表 金城タツロー)
[HRPニュースファイル097]野田首相訪中と「東シナ海ガス田開発交渉」――日本は毅然とした態度を示せ!

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野田首相が12月12、13日に中国を訪問し、胡錦濤国家主席と会談する方向で調整に入りました。
会談では、来年の日中国交正常化40周年に向けた取り組みや東シナ海での「ガス田開発」の条約交渉の再開が話し合われると報じられています。
この点について政治家として知っておかなくてはならない重要なポイントを2点、指摘しておきます。
1点目は、「12月13日」がいかなる意味を持った日であるかということです。
昭和12年12月13日は、日本軍が「南京」に入城した日にあたります。
なぜこの日に会談が設定されたのか、日本政府は推して知るべきです。
日本の対中ODA(発展途上国への政府開発援助)は、1979年からこれまで過去20年間で6兆円にのぼります。
内訳は、円借款(有償資金協力)が約3兆2079億円、無償援助1472億円、技術協力が1505億円。さらには、すでに廃止された「資源開発ローン」が3兆円弱になっています。ちなみに外務省の中国ODAの数値は、関与する公的な援助だけで「資源開発ローン」をカウントされていません。(数値は『SAPIO』2010年11月10日号より)
「対中ODAは既に終了した」との誤解がありますが、終わったのは円借款(08年度で終了)であり、驚くべきことに、残りの無償援助と技術協力は、今なお続いているのです。
中国は、既に日本のGDPを追い抜き、世界第二位の経済大国となっています。とても「発展途上国」とは呼べません。その中国に、なぜ日本はODAを続けているのでしょうか?
その糸口は、江沢民前国家主席の国家戦略にあります。
江沢民氏は在任中の1998年8月、在外大使ら外交当局者を一堂に集めた会議の席上でこのように述べています。「日本に対しては歴史問題を永遠に言い続けなければならない」(江沢民著『江沢民文選』より)
つまり、江沢民氏は、お金を日本から引き出す外交圧力カードとして「歴史問題」を位置付けたのです。それは胡錦濤国家主席にも受け継がれています。
来月、野田首相が訪中した際、中国側から「今日は何の日か知っているか?」と恫喝され、「南京大虐殺」の謝罪を迫られることは間違いありません。その後に待っていることは、多額の補償です。
「事実に基づいた正しい歴史観」と、それを武器として中国に言い返せるだけの気概を日本の政治家が持っていないがために、今まで私たち国民の血税が中国にまんまと吸い取られてきたのです。
2点目として、首相の訪中の前後には、必ず中国は圧力をかけ来ます。これを指摘しておきます。
過去には、2007年12月、当時福田首相が、ガス田開発交渉の解決を中国に持ちかけようと訪中した最中、中国は軍機をガス田上空に2日間に渡って40回超、集中飛来させました。まさに「ガス田開発交渉を口に出したらタダではおかないぞ」という脅しをかけたのです。
また、2009年10月の北京での日中韓首脳会談に出席した当時鳩山首相は、胡錦涛国家主席に「東シナ海を友愛の海にしよう」と語りかけたことは記憶に新しいことです。
しかし、中国が行ったことは、翌12月、共同開発で合意した東シナ海のガス田 「白樺」で、中国は一方的に天然ガスの掘削施設を完成させたことでした。
中国にとっては、東シナ海は「友愛の海」でもなんでもなく「中国の海」でしかないのです。
また、昨年2010年9月には、菅首相の訪中は実現しませんでしたが、ガス田「白樺」で中国が洋上施設に掘削用と見られる機材を搬入したことを重視し、自制を求めていく方針を明らかに際にも、中国は海軍艦艇をガス田付近に展開させたことを付け加えておきます。
このように過去の経過を見ても、日中ガス田開発交渉の話が持ち上がった際、中国は何らかの圧力を加えていていることが分かります。
来月の野田首相訪中の際も中国は軍事的、外交的圧力を加えてくる可能性は高いということです。
野田首相には、日本の国益を預かる日本の代表として「日本の国益を守る気概はあるのか?」――自らに問いかけていただきたいと思います。
また、野田首相が気安く「増税」し、私たち国民の「血税」を惜しみなく中国に注ぐことを、日本国民は黙って見ていてはならないと思います。(文責・佐々木勝浩)
11/20 Happiness Letter719〔第1回「中国・マスコミ報道研究会セミナー」開催!〕

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昨日に引き続き、本日は、幸福実現党出版局長の矢内筆勝より、第一回「中国・マスコミ報道研究会セミナー」開催について、ご案内申し上げます。
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【矢内筆勝党出版局長からのお知らせ】
★第一回「中国・マスコミ報道研究会セミナー」開催のお知らせ
昨日、「中国・マスコミ報道研究会」の発足について御報告致しましたが、この度、同研究会の第一回セミナーを開催する運びとなりました。
国難を打破し、日本の未来を拓くべく、中国の脅威と偏向マスコミ報道による報道被害を、一人でも多くの皆様にお伝えして参りたいと思います。
お誘い合わせの上、是非、たくさんのご参加を心よりお待ちしております!セミナーの詳細は下記の通りです。
【第一回 中国・マスコミ報道研究会セミナー】
■「中国・マスコミ報道研究会」発足のご挨拶:矢内筆勝
■基調講演:鳴霞(めいか)氏(『月刊中国』主幹)
演題:『マスコミが報道しない中国の正体―中国の日本制覇を企む恐るべき野望』
【鳴霞(めいか)氏プロフィール】
中国遼寧省瀋陽市(旧奉天市)生まれ。元中国共産党のエリート。1982年来日、京都日本語学校を卒業し、兵庫・大阪の中国語学校で講師を務める。2002年から「月刊中国」主幹として、日本のマスコミが扱うことのない中国内部情報を精力的に発信し注目される。
著書には『中国人民解放軍の正体』他
※大反響の鳴霞氏出演の幸福実現TVは下記リンクより
■ゲスト発表:清川ひろし氏(「教育維新の会」副代表)
演題:『日中歴史問題の真実』
※質疑応答もございます。中国の脅威や偏向自虐史観、偏向マスコミ報道等について、幅広く質問をお受け致します。
◆日時:11月26日(土)17:30開場/18:00開始(20:30終了予定)
◆場所:大崎第一地域センター 区民集会所・第1会議室
住所:東京都品川区西五反田3-6-3
・JR五反田駅、目黒駅西口・各徒歩10分
・東急目黒線「不動前駅」徒歩5分
[HRPニュースファイル096]「国会版事業仕分け」の可能性~不要な法律を廃止する「廃法府」機能を拡充せよ~

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11月16日~17日、「衆院決算行政監視委員会」において、4事業(スーパーコンピューター、レセプト審査事務、公務員宿舎建設費、原子力関連法人)について、「国会版事業仕分け」が行われました。
【行政刷新会議が行うパフォーマンス政治】
「事業仕分け」と言えば、民主党政権がスタートしてより、過去3回、「行政刷新会議」が行って来ました。
「行政刷新会議」は、民主党が掲げる「政治主導」を実現するために設置されましたが、法的根拠が無く、「朝霞公務員宿舎問題」に象徴されるように、廃止や見直しをして削減されたものが再び復活するなど、実効性を伴わないパフォーマンス政治に終始しています。
民主党は、2009年衆院選マニフェストにおいて公約した「バラマキ政策」の財源確保のために、事業仕分けにおいて、「2位じゃダメなんですか」「スーパー堤防はスーパー無駄遣いなので廃止にします」など、「廃止」「見直し」を連発しました。
このような一方的で強引な政治手法が、吊し上げや公開処刑のようだと、国民の不評を買うことになりました。
実際に、スーパーコンピューターが「世界一」の2連覇を達成したり、3.11を通してコンクリートや堤防の必要性が実証されることで、「経費としての無駄」と「未来への投資」を見極める政策上の価値判断が欠落した「事業仕分けの愚かさ」を突きつけることとなりました。
「行政刷新会議」は新たに「提言型政策仕分け」を11月20日~23日に行う予定ですが、政府関係者は「増税への国民の不満を和らげるため、歳出を見直していることをアピールすることが目的だ」と政策仕分けの真の狙いを明かしています(産経11/17)。
「政策仕分け」が増税を納得させるためのパフォーマンスであるならば、「行政刷新会議」とは名ばかりで、「増税推進会議」であることを見抜き、国民はパフォーマンス政治に騙されないようにしていく必要があります。
【国会こそが国家経営の意思決定を行い、イノベーションを主導するべき】
今回の「国会版事業仕分け」は、国会が行政を監視する機能を強化する試みとなります。
「衆院決算行政監視委員会」が行うことで、衆議院規則に基づく「決議」または「勧告」があり、明確な権限を有するもので、藤村官房長官も「評価結果が出た時は、十分に重く受け止めなければならない」とコメントしており、政府は仕分けの結論に従う姿勢を見せています。
法的な拘束力までは持たないため、実効性を疑問視する声もあります。しかし、国会における決議や勧告が実効性を持たないならば、唯一の立法機関であるとされる国会の存在理由が無いと言わざるを得ません。
国会は、立法府としての機能を果たすために、数多くの予算や法律を成立させて来ましたが、その予算や法律が、効果があったのかどうかを検証することは十分になされて来てはいません。
また、予算の単年度制により、年度末という時間的圧力から予算獲得・予算成立が最優先され、その後どうなったのかは十分な検証も無く、乱暴に言えばやりっ放し状態であります。
一つの政策には、予算が生じ、それが「利権」となり、「既得権益」を構築するとも言われます。決算行政監視委員会の役割が強化されて来た経緯はそこにあります。
通常の会社経営であれば、PLAN(構想・計画)⇒DO(実行)⇒CHECK(検査・確認)⇒ACION(改善・イノベーション)というプロセスは、一社員のレベルでも当然なされる仕事・実務の基本です。
政策や予算の効果実績を精査して、反省に立って教訓をつかみ、大胆に構想を練り直し、「イノベーション」(体系的廃棄)を行うことが、未来を創造する政治のダイナミズムです。
立法行為を続けて数多くの法律が山積して、時代に適合しない法律や規制が多く、行政の肥大化により、国民の自由を阻害され、経済活動の足枷となっています。
例えば、国家社会主義の政治体制である大政翼賛会によって、戦費調達するために導入された「源泉徴収」が現在の日本の国家財政の基盤であったり、戦時下の食糧調整を行った農業政策が今も基本となっています。
国会は、立法や予算に追われるだけではなく、ゼロベースで政治のあるべき姿を構想し、枝葉末節を捨て去る「廃法府」としての役割も重要です。
参議院の不要論も出ていますが、衆議院が立法の役割を果たすことで、中長期的な視点で検証出来ないのであれば、任期が6年ある参議院を「廃法府」として、一定期間の施行された法律を見直し、廃止していく役割を持てば、参議院の存在意義も出てくるのではないでしょうか。
国会こそが、国家経営の意思決定を行い、イノベーションを主導する場とならなければなりません。
TPPを基点とする新たな体制づくりや3.11を踏まえた危機管理対応など、より機能的で、機動力のある国会運営への改革が求められています。
衆院決算行政監視委員会における国会版事業仕分けを一時的な試みに終わらせず、「廃法府」としての機能拡充を行い、「新しい国づくり」を推し進めることが必要です。
(文責・小川俊介)
11/19 Happiness Letter718〔「中国・マスコミ問題研究会」発足!〕

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本日は、幸福実現党出版局長の矢内筆勝より、新しい研究会と市民団体の発足について、ご案内させて頂きます。
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【矢内筆勝党出版局長からのお知らせ】
この度、新しく「中国・マスコミ問題研究会」を党出版局内に設立いたしました。
昨今の軍事増強と覇権主義の台頭著しい中国と、その中国におもねった形で国内世論を間違った方向に誘導する日本の偏向マスコミについて、
党内外の有識者や有志の方々のご協力を頂きつつ、様々な角度から研究し、広く国民に向けた発表・啓発活動を行っていくことを目的としています。
また同時に、この研究会を土台に私個人として、「朝日新聞の偏向報道から子供の未来を守る!会」(略称:あさまも)と「中国の脅威から子供の未来を守る!会」(略称:ちゅうまも)を発足させ、ブログを立ち上げると共に、今後都内の主要駅などで、街宣活動も行って参ります。
あさまも⇒http://asamamo.blog.fc2.com/
ちゅうまも⇒http://nakamamo.blog.fc2.com/
ぜひ、皆さまのご参加とご協力をお願いいたします。今後、賛同される方々を増やし、全国でのセミナーなども開催し、中国の脅威とマスコミの偏向報道から日本を守っていく、広く一般に開かれた国民運動にして行きたいと存じます。
今後、この「研究会」と「あさまも」「ちゅうまも」の情報をご希望の方は、
renraku.atmk@gmail.com
に、空メールをお送りいただければ、適時、ご連絡させて頂きます。ご支援の程、何卒よろしくお願い申し上げます。
やない 筆勝

HP:http://yanai-h.hr-party.jp/news/
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[HRPニュースファイル095]国際平和を脅かす中国とイランの不気味な連携

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今、核兵器開発が国際的に大きな問題となっているイランと中国との経済的・軍事的結びつきが国際的な問題となっています。
11月16日、『大紀元日本』が「中国、イランを中東の軍事基地へと構築=米外交誌が警告」と題し、「中国政府はイランを中東における軍事基地として構築し、米国との対立陣営の重要なパートナーとして位置づけている。14日付の米外交専門誌「フォーリン・ポリシー」(電子版)が指摘し、米政府の警戒を呼びかけた」と報じています。
⇒http://www.epochtimes.jp/jp/2011/11/html/d42930.html
記事では、イランと中国の協力関係は石油や天然ガスといったエネルギー面だけに止まらず、中国政府はあらゆるルートでイランへの戦略・軍備的支援を行い、イランの核関連開発に助力し、巡航ミサイルと弾道ミサイルの技術も提供していたことが指摘されています。
中国がイランとの軍事的結びつきを深めている理由として、以下の3点を挙げたいと思います。
(1)中国の「シーレーン防衛」のため
中国は13億人という莫大な人口と急成長を遂げる経済活動を支えるため、エネルギー確保に必死になっています。
中国が尖閣諸島周辺のイラク並の石油埋蔵量を誇る油田を狙っているのも、このためです。
そのため、中国にとっても「シーレーン」(国々の経済活動を維持する大動脈である海上交通路)を守ることが国家の生命線になっています。
中国の「シーレーン」は日本と同様、ペルシャ湾とホルムズ海峡が重要な戦略拠点となっています。
特に、ホルムズ海峡は、中国にとってはイランの原油を中国本土に運ぶため、日本にとってはアラビア原油を日本本土に運び出すために必ず通らなければならない「チョークポイント」(関所)の一つです。
シーレーンとチョークポイントを守るために、中国はペルシャ湾に面する国であるイランとの関係強化を図っていることは明らかです。
(2)中国のエネルギー拠点としてのイランを守るため
中国はイランから石油を輸入し、自国の膨大な需要の一部を賄っています。
英紙フィナンシャル・タイムズ紙によると、イランから中国への石油輸入は増加の一方にあり、昨年1年間の輸入総量は293億ドルに達しており、2009年度比40%増となっており、イランとの蜜月関係がうかがわれます。
米国によるイランへの金融制裁により、ドルなどの通貨で石油購入代金の決済ができないため、中国とイラン両国は物々交換の貿易システムを編み出し、国際的制裁の網をくぐり抜けています。
中国は人権や倫理感を行動理念の基盤においておらず、石油資源を確保するためなら独裁国家や独裁者との付き合いも辞さないのが常です。
このことは、中国がカダフィ政権と良好な関係を築いてきたことからも明白です。(カダフィ大佐死亡後は、中国外務省の盧沙野アフリカ局長が「(カダフィ大佐は)中国の友人ではない」と語り、露骨な変わり身に国際的批判を浴びています。)
同記事には、米有力上院議員チャールズ・シューマー氏の言葉として、「彼らは常に自分の利益を一番に考えている。たとえそれが世界危機につながることを意味しても、まったくおかまいなしだ」という言葉を紹介しています。
イスラエルとの対立から、世界最終戦争に繋がりかねないイランの核開発に密かに肩入れをする中国に対して、世界から批判が高まっています。
(3)中東に展開するアメリカ軍を牽制するため
ペルシャ湾、アラビア海周辺にはアメリカ海軍の第5艦隊が展開しており、中東の有事に対して原子力空母と空母艦載機を即座に展開できる能力を有しています。
中国がイランに軍事拠点を作ることは、アメリカを牽制することに繋がります。
しかし、おおっぴらに軍事的な協力関係を結ぶことはアメリカの疑念を呼ぶため、秘密裏に行われています。
中国が、アメリカとの対決姿勢を強めようとしていることは、中東でも太平洋・南シナ海・東シナ海にいても同様です。
米海兵隊が豪北部への駐留が決定したことからも明白なように、アメリカは、すでに中国との対決姿勢をアジア・太平洋において強めようとしています。
日本は、自国だけの平和に浸ることなく、自国の発展と繁栄を守るために、世界情勢の構図をいち早く理解し、日米同盟を基軸としつつ、中国の覇権主義に備えていく必要があります。(文責・矢内筆勝)
11/18 Happiness Letter717〔HRPニュースファイルご登録のお願い〕

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毎週金曜日連載のフジサンケイビジネスアイ「ついき秀学のMirai Vision」。本日のタイトルは「野田政権は消費増税よりも国防急げ」です。
オバマ大統領が米海兵隊の豪州駐留計画を発表。日本の安全保障への影響も懸念される中、ついき党首が現政権に対し、優先すべき政治課題は増税ではなく、国防であると指摘します。是非、ご一読ください!
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本日、奈良県の地域紙『WEEKLY Naranichi 週刊奈良日日新聞』に、党首インタビューが掲載されます!(カラー全面記事)。
野田政権の増税路線の誤りを指摘する他、教育再生の方向性も明示しています。是非、奈良にお住まいのお知り合いの方にお伝えください!
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昨日の幸福実現TVは、拓殖大学客員教授の黄文雄(こう・ぶんゆう)氏をお迎えし、【日本人は、なぜ世界から尊敬され続けるのか】を放送致しました。
日本人としての誇りやアイデンティティ、そして将来への希望を取り戻すと共に、2012年の台湾・中国情勢にも言及した番組内容となっております!ぜひ、下記よりご覧ください!
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[HRPニュースファイル094]米海兵隊のオーストラリア駐留と日米同盟の未来

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11月16日、オバマ米大統領が就任後初めてオーストラリアを訪問。オーストラリアとの軍事協力関係を拡大すると共に、アジア太平洋地域において米国のプレゼンスを高める方針を発表しました。
今回の訪問によって、米海兵隊をダーウィンとオーストラリア北部地域に駐留させ、軍事演習や訓練を実施することが決まりました。
海兵隊の規模は当初最大250人程度を予定し、今後数年間で2500人の駐留を目指すということです。
最前線で戦闘任務を受け持つ海兵隊を置くことで、南シナ海で海洋権益拡大を狙う中国を牽制する狙いがあるとされています。
これに伴って、日本政府内では「アジア・太平洋地域における米軍の配置が抜本的に見直される可能性もあるのではないか」という懸念も出ており、新聞各紙とも、在沖縄海兵隊の移転計画について関心が集中しています。
毎日新聞(11/14)は「<在日米軍再編>米海兵隊、『司令』と『戦闘』分散 一極集中の危険を回避」と題し、以下のように述べています。
「欧州などに比べ、アジア太平洋には政治的に不安定な地域が多い。クリントン米国務長官は外交誌『フォーリン・ポリシー』(11月号)で、アジア太平洋の米軍が今後、
(1)地理的に配置を分散する
(2)作戦面での弾力性を高める
(3)駐留国などの『政治的な持続可能性』に配慮する
の3原則に基づいて再編されるとの見通しを示している。
背景には、中国軍が弾道ミサイルの精度を高め、海軍力、空軍力を増強している事情がある。グアムに海兵隊の一大拠点を設けて『一極集中』すれば、弾道ミサイルの格好の標的となる。海兵隊の司令部や拠点を分散すれば、攻撃される危険性を減じ、万が一、攻撃された場合にも反撃能力を温存できる。」(引用終わり)
このように、米海兵隊が中国のA2/AD戦略の影響下にある日本から、影響外にあるオーストラリアに分散、若しくは移設され、日米同盟は破棄されるとする見方(例:JBpress「日米安保破棄を真剣に検討し始めた米国」など)も出ていますが、現状では、日本から海兵隊がすぐに撤退することは考えられません。
なぜなら、地理的に見て、オーストラリアは海兵隊の作戦基地としては遠過ぎるからです。
オーストラリアから南シナ海に展開するには距離的に有利ですが、想定される中国の台湾侵攻や朝鮮半島有事に即応するためには、余りにも距離が遠過ぎます。
また、オーストラリアは、地理的に大規模な部隊を動かすにはあまり適しておらず、1万数千人と言われる在沖海兵隊を代替するには規模も施設・設備も違い過ぎます。
したがって、現在想定される米軍の対中国戦略から見て、オーストラリアが日本に代わって、アジア太平洋における米海兵隊の中核の拠点となることは考えにくいと言えます。
今回のオーストラリアへのアメリカ海兵隊駐留は、締結六十周年を迎えた「太平洋安全保障条約」(オーストラリア・ニュージーランド・合衆国の間で結ばれた軍事同盟)の同盟強化が目的であると考える方が自然でしょう。
今のところ、海兵隊にとって最も必要な条件は「良好な環境にある部隊集結地」です。海兵隊の航空・海上・地上部隊を集結させ、戦闘能力維持のために訓練を施す、そのための良好な環境としては、現状では「沖縄」が最適な地です。
普天間基地の移設予定先である辺野古のキャンプ・シュワブは、海兵隊の戦闘強襲大隊や訓練場、弾薬庫などが集中しており、「海兵隊の足」の役割を担う普天間飛行場の海兵隊航空部隊が移設されれば集結効果は高まります。
しかし、普天間基地の移設問題がこじれ、沖縄の左翼勢力や仲井真知事が強く主張している「普天間基地の県外移設」に追い込まれれば、海兵隊部隊が分散・離散され、「沖縄が最適の地」とは言えなくなります。
その意味で、国内の米軍基地問題にも決着をつけることができない日本政府の失態が、アメリカ政府当局の判断に影響を与えていることも事実です。
今回のオーストラリアの海兵隊駐留は、即座に米海兵隊の日本撤退を意味するものではありませんが、このまま、何も決められない民主党政権が続き、普天間基地問題が暗礁に乗り上げれば、日米同盟の先行きが不透明になることは明らかです。
中国の脅威が日に日に迫る今こそ、「日米同盟」を基軸としつつ、「自分の国は自分で守る」自主防衛体制を構築する、そうした外交・国防の鉄則を掲げる幸福実現党の政策実現が求められているのです。(文責・黒川白雲)