[HRPニュースファイル313]《リアル・ファイナル・ジャッジメント2》中国ウイグル自治区で起きている「宗教弾圧」

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現在、大ヒット上映中の映画『ファイナル・ジャッジメント』(http://www.fj2012.com/)のワンシーンにおいて、「オウラン人民共和国」の総督が演説する姿が、渋谷の街頭ビジョンに大きく映し出され、若者達が唖然として見上げます。

「宗教は国家と自由を蝕むアヘンであります。オウラン国では宗教活動はすべて非合法であります。オウラン国民となった皆さんはあらゆる宗教を捨て、唯一の思想体系である、オウラン人民党綱領の理念を信じ、行動しなくてはなりません。」

まさしく、この映画のワンシーンのような事態が中国のウイグル自治区で発生しました。

今月6日、新華社電は、中国新疆ウイグル自治区のホータン地区で「警察が『違法な宗教団体』の拠点を摘発し、中にいた児童54人を救出した。団体側が抵抗したため、児童12人がやけどを負い、病院で手当てを受けた。警察官3人も負傷し、団体側の3人が容疑者として拘束された」と報じました。(6/7 時事⇒http://goo.gl/ho8oR

報道では、オウムのような「違法な宗教団体」によって監禁されている子供たちを救出するために、警察隊が押し入って救出したという美談になっています。

しかし、その実態について、世界ウイグル会議のスポークスマン、ディルシャット氏は、警察は子供達のいる教室に催涙ガスを撒き侵入し、さらに火災はその催涙ガスによるものだろうという見解を示しています。

日本ウイグル協会は、この事件について、下記のような見解を述べています。(出典:日本ウイグル協会「ウイグルの子供たちを助けてください!――東トルキスタンで起きている宗教弾圧について」⇒http://goo.gl/prKQD

・子供たちは通常の学校が始まる前の早朝に「宗教学校(私塾)」に通い、イスラム教を学んでいた。そこへ警察が押し入って催涙ガスを撒き、銃撃された。

・中国では18歳未満はモスクなどでの礼拝に参加できず、イスラム教の教義を学ぶための手段を奪われている。したがって、こうした私塾に通うしかないのだが、これを中国政府は「違法学校」だとして、近年とくに取り締まりを強化している。

・現在、ウイグル人は、このような宗教学校(私塾)や自宅でイスラム教の教義を学ぶことにおいてさえ、警察による拘留と暴力的迫害の危険にさらされてれている。

・中国政府は、自らが認可を与えた団体の存在・活動のみを「合法」とし、それ以外のあらゆる宗教活動(個人のお祈り等を含む)、団体を厳しく弾圧している。

これまでウイグルで黙認、見過ごされてきたレベルの宗教活動に対しても、武装警察を使った徹底的な弾圧を中国当局が開始したということです。

また、チベットでも新たな弾圧が始まっています。中国当局がチベット自治区への外国人観光客の受け入れを中止したとの情報も出ています。(6/7 産経「中国、外国人観光客の受け入れ中止か チベット自治区」⇒http://goo.gl/tNEdC

昨年末から相次ぐ宗教政策に抗議する僧侶らの焼身自殺(確認されているだけでも既に約40人)や、デモ等の情報封鎖と、そうした抵抗運動ををさらに厳しく取り締まるための措置と見られています。

この六十数年の間の中国によるチベット人に対する虐殺、拷問の歴史を振り返る時、想像するだけでも、言葉を失い、心が痛みます。

そうした国内での弾圧強化の背景にあるのが、中国共産党支配のほころびと矛盾の拡大です。

薄熙来(はく・きらい)失脚に象徴されるような凄まじい権力闘争とともに、共産党幹部と役人の汚職やバブルの崩壊、拡大する一方の貧富の格差など、共産党一党独裁への国民の鬱憤や批判が高まっています。

また、中国の情報機関である国家安全部(省)次官の男性秘書が、国家機密を米国に漏洩していたとして今年初めに拘束されました。(5/28 Record China「中国情報機関の男性秘書がハニートラップにかかり、米国のスパイに」⇒http://goo.gl/QQWtZ

事件を知った中国の最高指導部は激怒し、次官の停職と関係者約350人を対象とした徹底調査を命じたといいます。国家安全部は、まさに国家の権力基盤の根幹となる諜報活動の心臓部であり、その影響は甚大です。

そうした緩んだ権力基盤のたがを締め、国民の中国共産党への批判を逸らすために、ウイグルやチベット等を「敵」に仕立て上げ、同時に対外的な領土問題にも強硬策に打って出る――これが今、中国共産党が取り始めた「国家存亡を掛けた」戦略です。

そして、中国の最大の「外敵」となるべき「敵対国」のターゲットの一つは、まぎれもなく日本です。

中国は今後、尖閣諸島占領とその延長にある沖縄支配、そして西太平洋支配に向け、ますます積極的かつ強圧的な行動に出てくるはずです。

いつ何時、「度肝を抜かれるような」出来事が起きてもおかしくない――それが今の沖縄が置かれている情勢です。

日本は今、「国家の存続」を賭け、「毅然たる決断」をなすべき時を迎えているのです。(文責・矢内筆勝)

[HRPニュースファイル312]《リアル・ファイナル・ジャッジメント》中国が南シナ海3諸島を「三沙市」格上げの衝撃

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現在、大ヒット上映中の映画『ファイナル・ジャッジメント』(http://www.fj2012.com/)のワンシーンにおいて、架空のアジアの軍事大国「オウラン人民共和国」の総督が演説する姿が、渋谷の街頭ビジョンに大きく映し出され、若者達が唖然として見上げます。

「オウラン人民共和国、極東省総督のラオ・ポルトです。本日は私にとって、またあなた方にとっても、とても素晴らしい日になりました。今日から日本国は、オウラン人民共和国の極東省になりました――」

まさしく、この映画のワンシーンのような事態が南シナ海で発生しました。

中国政府は、フィリピンやベトナム等との領有権争いを抱える南シナ海の西沙(英語名パラセル)、南沙(同スプラトリー)、中沙(同マックルズフィールド・バンク)の3諸島を海南省の「三沙市」とすることを突然、発表。(6/21時事⇒http://goo.gl/ZPT3o

その主旨として、中国民政省報道官は「三沙市設立は3諸島の島・礁や海域の行政管理、開発建設をさらに強化し、南シナ海の海洋環境を保護するのに有益だ」と強調しました。

領海など海洋に関する権利やルールを定めた国際海洋法を無視した中国のやり方は、領有権問題の平和的な解決に逆行し、地域の緊張を高める一方です。(6/22 産経「『三沙市』に反発強める関係当事国-南シナ海領有権問題」⇒http://goo.gl/7dcFS

この発表を受け、同諸島の領有権を争うベトナム、フィリピン等は極度に警戒と反発を強めています。

フィリピン政府筋は「強引な態度であり、中国は今後、南シナ海での示威行動を、さらに強めてくるだろう」と警戒を強めています。(同上)

ベトナム外務省は21日、中国が3諸島を「三沙市」に格上げすると発表したことに対して「強く反対する」との抗議声明を発信しました。(6/22 時事「中国の『三沙市』に抗議=ベトナム」⇒http://goo.gl/R2ymZ

更にベトナム議会は21日、「海洋法」を圧倒的多数の賛成で可決。同法は、中国などと領有権を争っている南シナ海の南沙諸島と西沙諸島について、第1条で「主権はベトナムにある」と明記しました。(6/22
NHK「中・越 南シナ海で対立激化」⇒http://goo.gl/lT3bB

これを受けて、中国外務省は「これらの島々に対し、いかなる国が主権を要求しようとも、違法であり、無効だ」と強く非難。その上で、北京駐在のベトナム大使を呼び、強く抗議しました。(同上)

こうした中国の南シナ海侵攻の根底には「戦略的辺疆論」という考え方があります。従来、中国が「辺疆の地」として重要性を顧みなかった地域こそ、戦略的に重要であり、膨張する風船のように「辺疆」を押し広げていくという考え方です。(参考:平松茂雄著『中国は日本を併合する』講談社刊)

陸上で「地理的境界」を拡大することに限界を感じた中国は、海洋での「戦略的辺疆」を拡大することの方が容易であることに気づき、南シナ海、東シナ海、インド洋を呑み込んでいこうとしているのです。(同上)

日本の国家戦略は「日本の海」を守ること、そして、「日本の生命線」である「シーレーン」を守ることに尽きます。南シナ海はまさしく「シーレーンの要衝」であり、日本は米国と共に、南シナ海の「航行の自由」を死守すべきです。

日本政府は今回の中国の暴挙を静観するのみですが、「シーレーン」は石油、LNG(液化天然ガス)、石炭、食糧等の通り道であり、もし中国が南シナ海を領有し、「航行の自由」を妨げれば、エネルギーや電力が枯渇し、日本経済は勿論、国民の生活そのものが立ちゆかなくなります。

その結果、中国の言いなりになるしかなく、中国への「隷従への道」が始まるのです。

そうならないためにも、日本はフィリピン、ベトナム等、南シナ海で中国と対峙している諸国との連携を深め、「逆・万里の長城」とも言える「中国包囲網」を築き、米国と協調して南シナ海の「航行の自由」を死守すべきです。

そして、リスク・ヘッジとして、シーレーンに依拠しないエネルギー源である「原子力発電」の全基フル再稼働に即刻、着手すべきです。(文責・黒川白雲)

[HRPニュースファイル311]オウム事件の教訓――積極的な宗教教育の導入を

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6月3日、逃走を続けていた菊池直子容疑者が、15日には高橋克也容疑者が逮捕されました。オウムによるサリン事件から17年経ち、特別手配されていた全ての容疑者が逮捕されました。

産経新聞でさえ、「戦前、国は新興宗教の多くを弾圧した。その反省が効きすぎて戦後は、宗教団体を甘やかしすぎた」「オウムのような邪教を取り締まり、もうけすぎの団体から適正に税金をとるため体を張る政治家はいないのか」と述べています。(6/16 産経抄⇒http://goo.gl/YrJrv

テレビ・新聞をはじめとしたマスコミはオウム事件一つをもって、「宗教が全て間違っている」といった「宗教性悪説」を垂れ流し、国民の宗教嫌悪感情を煽っています。

オウムの行為は断じて許されるものではなく、彼らは自分たちの罪を十分に償うべきです。しかし、私達はオウム教が広がった原因を考えなければなりません。

オウムは現在、「アレフ」と「ひかりの輪」に分派し、信者数は計約1500人で存続しています。このような教団や信者が存在する理由は、逆説的に聞こえますが、「日本の教育から宗教という背骨を、取り除いてしまったこと」に原因があります。

戦後、日本の公教育からは、宗教が追い出され、宗教について教えられることが無くなりました。

そのため、「宗教とは何か。信仰とはどのようなものか」が分からないまま、オウムに出会った人々は、霊現象を体験したり見ることによって、確信を深めていったのです。

宗教は様々な霊体験は伴うものですが、霊体験だけではなく、「その教義が正しいかどうか」を判断することが必要です。その判断の基準の一つとして「黄金律(ゴールデンルール)」を挙げることができます。

これは、“自分が人からされたくないことは、人にはしないこと。人に自分がしてほしいことを人に対してすること”という宗教普遍の教えです。

聖書、ムハンマドの遺言、論語、ユダヤ教やヒンドゥー教にも、この教えは登場します。ここから、“人を殺してはならない”などの戒が生まれ、慈悲や愛の教えが生まれました。そのため、宗教や信仰者が尊敬されたのです。

「正しい宗教」には、こうした「黄金率」が必ず存在します。宗教教育によって、こうした「黄金率」を学んでいたら、彼らもオウムの間違いを見抜けたのではないでしょうか。

2006年、安倍政権下において、教育における準憲法的な性格を有する「教育基本法」が改正され、従来よりも宗教に重きが置かれました。

教育基本法15条1項は「宗教に関する寛容の態度、宗教に関する一般的な教養及び宗教の社会生活における地位は、教育上尊重されなければならない。」と改正され、安倍首相も「道徳を通じて、生命や宇宙の神秘、人知を超えるものに対する畏敬の念を教えていく」と答弁しています。(2006年12月14日参院特別委)

公教育では「特定宗教のための宗教教育」は禁止されていても、「宗教に関する一般的な教養」を教えることは可能です。しかし、2006年に「新教育基本法」が施行されても、未だに公教育現場における宗教軽視の風潮は変わりません。

東京都のある教員は、研究授業の中で「江戸しぐさとは、相手を仏と思い、相手に敬意を払うしぐさである」と生徒たちに説明したところ、東京都の指導主事に「宗教の話はやめろ」と注意されたと言います。

しかし、世界の潮流は、日本とは逆です。2001年の9.11事件以降、国連や欧州会議などの国際機関は、世界に対して「宗教を学校教育で導入するように」という働きかけを行っています。

実際に、世界には公立学校で「宗教」の時間を正式に設けている国も多く存在します(イギリス、ドイツ、トルコ、タイ、インドネシアなど)。

宗教に関する知識を生徒に教えることで、宗教を理解し、自らの判断で正しい宗教を選ぶことができるのです。それにより、無理解や誤解から生まれる対立や不信を減らすことができます。

また、自国の文化に誇りを持たせ、世界に通用する国際人を養成するためにも不可欠です。大学の9月入学など制度を整えることも必要ではありますが、何よりもまず、「世界常識」である宗教について学ばなければならないはずです。

「宗教的自由の精神や、宗教的な寛容・理解・協力の精神は、社会生活や国民生活にとってたいせつである。このような精神に満ちた宗教は人類を向上させ、世界平和に貢献することができる。」

これは、日本において昭和25年に出版された文部省著作の「宗教と社会生活」(全47頁)という社会科の副読本の一節です。私たち日本人は、本来、宗教を尊いものとして考えて来たのです。

オウムの教祖の麻原は、社会に虐げられた恨みを、大量殺人という方法で晴らそうとしました。

一方、浄土宗を開いた法然は、9歳の時に父を殺されるという不幸を経験している。重傷を負った父は法然を呼び寄せ、敵討ちによる憎しみの連鎖は永遠に終わりがないこと。そして、敵を恨むことなく、その敵をも抱いて共に救われる宗教の道に入るよう、諭しました。

結果、浄土宗は多くの人々の心を救いました。同じ恨みに対するにしても、天と地ほどの差があります。

公教育に積極的な宗教教育を導入することによって、日本人は本当の意味で、宗教の正邪を見分けることができるようになるのです。(文責・HS政経塾1期生 湊侑子)

[HRPニュースファイル310]世界中に蔓延する緊縮財政トレンドに、日本は乗るべきではない!今必要なのは繁栄のビジョン

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6月17日のギリシャ議会再選挙が終わり、ギリシャ国民はユーロ残留と緊縮財政を受け入れる結果となりました。

しかしながら、緊縮財政派の新民主主義党(ND)が第一党になったとはいえ、NDの得票率が29.65%に対して、緊縮財政反対派の急進左派連合(SYRIZA)は26.88%と、僅差であったことは特筆に値します。

年金削減と増税は厳しい選択ですが、それ以上にギリシャ国民がユーロ離脱によるデメリットを恐れたということでしょう。

欧州ではギリシャに限らずイタリヤやスペイン、ポルトガルが財政危機に直面しており、緊縮財政が主流を占めています。対外債務がデフォルトすることを回避し、ユーロの安定を狙っているのがユーロ圏首脳陣の考えです。

これに対して、コロンビア大学のスティグリッツやプリンストン大学のクルーグマン両教授のようなノーベル経済学者は、積極財政や金融緩和を主張しています。

さらに、リーマンショックを的確に予測して有名となったニューヨーク大学のルービニ教授はユーロ離脱を公然と主張しており、欧米の経済誌などでも同じ論調が出始めています。

ユーロ離脱は別にして、緊縮財政が世界的に幅を利かせている現実は無視できません。なぜなら、世界の政府首脳やIMFのエコノミストたちには緊縮財政を主張することが多いからです。

最近こそ、IMFのラガルド専務理事とチーフエコノミストのブランシャール氏は性急な緊縮財政を戒めているとはいえ、経済危機に陥った国に対する支援の見返りに緊縮財政を押し付ける姿勢は変わっていません。

例えば、ギリシャ支援でもIMF、欧州中央銀行(ECB)、EUは「トロイカ体制」と呼ばれていますが、ギリシャ支援の条件は厳しい歳出削減と増税の要求です。

これは今に始まったことではなく、97年の通貨危機に陥ったタイやインドネシア、韓国、ロシアに対しても同様の条件が要求されました。

緊縮財政論者は、がん細胞を除去することで病状が改善することをイメージしているのかもしれません。

そして、エコノミストだけではなく、政治家が緊縮財政を主張するときは、道徳的な観点から「赤字はよくない」「借金は返済するべきだ」という視点が強く、正義感に基づいて主張されているのでしょう。

日本でも、自民党議員や保守系の論客からは「消費税増税を国民に訴えることが、政治家としての責務」ということを主張している方がいます。

国民が嫌がることでも、「正しい」と思ったことは断固やり抜くことを言いたいのでしょうが、増税だけを行った場合の経済に対する負の効果が全く視点が抜け落ちており、責任ある主張だと言いかねます。

現在の不況と累積債務問題は、マクロ経済学の常識に従って行動するのが筋です。現代のマクロ経済学の基本に従えば、不況克服には減税や政府による財政出動、日銀による金融緩和の組み合わせが妥当です。

最近出版されたクルーグマンの最新刊『End This Depression Now!』(未邦訳。「この不況を止めよ!」という意味)では、不況期に緊縮財政を進める愚かさと積極的なマクロ経済政策を発動することを主張しています。

日本では原発の安全性確保から始まり、将来的な防衛産業や交通インフラ、海底資源の有効利用など、将来的に富を生み出す投資はまだまだ少ないと言わざるを得ません。

さらに言えば、投資を有効的にするためにも、従来の公共事業にも民間資金を利用して施設整備や公共サービスを行うPFI(民間資金等活用事業)や従来の公的サービスを民間業者が行って公民の連携を進めるPPPを導入し、行政コスト削減と民間の活性化を同時に進める行政手法を取り入れていくことも可能なのです。

その意味で、従来の土建型公共事業ではなく、民間資本を活用する公共事業へとシフトすることで、財政政策の効果もあがることでしょう。

日本では、消費税増税に向けて民主党と自民党、そして公明党が協議を終え、いよいよ法案可決に向けて動き出します。ここにきて反対を表明する議員が出てきたことは良いとしても、経済成長に向けての具体策は何もないことは心もとない限りです。

幸福実現党は、「下山の思想」のような悲観論を打破し、「日本経済再建」宣言をしています。そして、ヒト・モノ・カネ・情報が日本に集まる世界一の経済大国を目指す中長期ビジョンを持っています。

今必要なのは、せこい緊縮財政路線ではなく、繁栄へのビジョンとそれを実現する行動力と勇気なのです。(文責・中野雄太)

[HRPニュースファイル309]原発再稼働に見る民主党政権の統治能力の欠如――政府は他の原発の再稼働を即刻、決断せよ!

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関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働が、16日正式に決まりました。しかし、3、4号機が両方フル稼働するまでには6週間が必要なため、7月中に電力不足に陥る危険性は排除できません。

関電は7月2日以降に準備している「計画停電」の設定は維持し、引き続き供給力不足に備えます。関電管内の企業は依然として、計画停電のリスクを抱え続けており、政府の決断は遅きに失したと言わざるを得ません。(6/16 日刊工業新聞「7月末フル稼働は不透明、計画停電への備え必要」⇒http://goo.gl/90u65

また、大阪市の橋下市長や、滋賀県の嘉田知事は「電力不足なら今年の夏だけで期間限定で再稼働を行うべき」と要請しましたが、野田首相は「場限定の再稼働では国民の生活は守れない」と語り、今夏に限定した再稼働を否定しました。(6/9 読売⇒http://goo.gl/44ZFa

橋下市長の大阪市のピーク電力時に限って「原発の再稼働を許してやっても良い」という矮小な御都合主義は論外であり、日本全体を考えれば「夏限定」と言っている余裕はなく、野田首相のメッセージは至極当然なのですが、いかんせん遅すぎました。

今年の夏は東日本大震災発災後、二度目の夏であり、このような電力不足は100%予見されていたにもかかわらず、その間、民主党政権が行ったことは、法的根拠のない浜岡原発の停止要請、突然の全原発へのストレステスト実施の決定等により、結局、最も避けるべきであった全原発全停止の事態に至らしめました。

このように迷走した挙句、時間切れ直前で、なし崩し的に原発再稼働を決定する。しかも、大飯原発3、4号機を除く52基の原発については、現在のところ、再稼働の目処は全く立っていません。

現在、保安院がストレステストの審査が終わった四国電力伊方原発3号機、北海道電力泊原発1、2号機、九州電力川内原発1、2号機、北陸電力志賀原発2号機等が次の再稼働の候補に挙がってます。(6/19 日経BP⇒http://goo.gl/d6vyH

次の原発の再稼働は9月に発足する原子力規制委員会が打ち出す安全基準によって判断されることになります。(同上)

原子力規制委員会は、経済産業省原子力安全・保安院や原子力安全委員会などを集約し、独立性を高めた三条委員会として規制委員会を設置して原子力安全規制行政の一元化を図るというものです。(6/18 電気新聞⇒http://goo.gl/5VVZc

規制委員会は委員長を含めて5人の委員で構成されますが、細野大臣はその条件として高い専門性と共に、「危機管理ができる人格」を挙げました。(NHKクローズアップ現代6/18)

これは、危機管理が出来ない異常人格者により日本の原子力行政が危機に晒されたことへの反省であることは明らかでしょう。あえて名前は明記しません。

2011年は前年に比べて4.4兆円も燃料(原油・LNG・石炭)の輸入金額が増えています。2011年の日本の貿易収支は2.5兆円の赤字となり、31年ぶりの赤字に陥りましたが、赤字の最大の要因は「脱原発」による燃料輸入コストの増大です。(2/3 みずほ総研⇒http://goo.gl/3hKUr

すなわち、民主党政権が原発の再稼働を決定しないという怠慢・放置・無作為により、日本から日々100億円以上の国富が流出しているのです。

残る52基の原発に関しては、政府は安全が確認された原子力発電所より即刻、再稼働を決断し、ほとんどの原発が停止している異常事態からいち早く脱すべきです。(文責・加納有輝彦)

[HRPニュースファイル308]アウン・サン・スー・チー氏の「民主化への不屈の精神」――最後は自由が勝つ!

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ミャンマー民主化の闘士、アウン・サン・スー・チー氏は16日、1991年に受賞したノーベル平和賞の受賞演説の舞台に立ちました。当時は自宅軟禁で授賞式に参加できず、今回約21年ぶりに実現しました。(6/18 朝日「スー・チー氏がノーベル平和賞受賞演説、21年ぶりに実現」⇒http://goo.gl/N74e4

ミャンマー(1988年までは「ビルマ連邦社会主義共和国」と呼ばれる)は、1988年に民主化要求デモにより26年間続いた社会主義政権が崩壊しましたが、国軍がデモを鎮圧するとともに政権を掌握。軍事政権時代が続きました。

1990年には総選挙が実施され、スー・チー氏率いる国民民主連盟(NLD)が圧勝したものの、軍事政権は政権移譲を行わないばかりか、89年7月から通算15年にわたってスー・チー氏を自宅軟禁下に置きました。

今回、スー・チー氏にとっては24年ぶりの欧州訪問となり、オスロ市内での受賞演説では「ノーベル平和賞の受賞は、自宅軟禁で自由を奪われた私の心を開き、現実と向き合う力を与えてくれた」と話しました。

スー・チー氏は、母親の病気見舞いで帰国した1989年、多数の死者を出した民主化デモに遭遇し、旧ビルマ独立に命を捧げ、今も国民に敬愛されるアウン・サン氏の娘というカリスマも備え、国民民主連盟(NLD)の指導者に祭り上げられました。

当時は学生たちの民主化デモに軍が弾圧、無差別に発砲し、多くの命が奪われていました。僧侶も逮捕され、獄中で惨い拷問を受けていました。

スー・チー氏は、89年逮捕後から軟禁状態に置かれましたが、不屈の精神で民主化を目指し、その姿は弾圧に苦しむ国民の精神的支柱となりました。平和賞がミャンマーの民主化運動に世界の関心をひきつけたことは大きな成果だと思います。

ミャンマーは昨年3月に民政に移行しています。スーチー氏はミャンマーの状況を「前向きな変化が起き、民主化に向けたステップが取られている」としながらも「釈放されていない無名の囚人(政治犯)がたくさんいる」として、早期の釈放に向けて政権に圧力をかけるよう呼びかけています。(6/16 朝日⇒http://goo.gl/fak0l

世界は今後とも、ミャンマーの民主化の過程を見守っていく必要があります。

さて、圧政下にあって受賞式に出られなかったスー・チー氏の演説が実現したことを受け、やはり注目したいのは、2010年に受賞した獄中の中国の民主活動家の劉曉波(りゅう・ぎょうは)氏です。

当時の中国政府の「犯罪者への受賞だ!」という猛反発ぶりには世界中が驚きました。中国の圧力はひどく、授賞式を欠席する各国大使が続出するほどでした。もちろん劉氏の家族の出席も許されません。

さらに中国は対抗して「孔子平和賞」を創設し、ノルウェーとの自由貿易協定(FTA)交渉を打ち切りました。

そして、今月15日、中国共産党機関紙は「ノルウェーは傲慢さの代償を払え」と断じ、1年半たってもなお報復的措置を緩める気配はありません。もちろん今も劉氏は投獄されたままです。

中国においては、スー・チー氏の受賞演説も「劉氏を想起させかねないので報道は規制されている」ということです。

「アラブの春」やミャンマーをはじめ、各国の民主化への移行や変化に、世界のどの国よりも警戒感を強めているのが中国です。中国では、人権派弁護士や民主活動家に対する監視も強化しています。

スー・チー氏は「我々の究極の目的は誰もが自由で平和に暮らせる世界を作り上げること」と話しました。「自由を求める心」は国や言語を越えて共通します。肉体の死をもってしても守り抜きたいのが「自由」なのです。

中国や専制政治に苦しむ国の解放を願い、今こそ、自由を愛し、民主主義的価値観を共有する国どうしで協力を強化していくことが大事です。

最後は自由が勝つ!――そう確信する、スー・チー氏の受賞式でした。(文責・竜の口法子)

Happiness Letter819〔消費増税に関する3党合意を受けて〕

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皆さま、おはようございます!
昨日6月17日、消費増税に関する3党合意を受けて、幸福実現党ついき秀学党首より声明が発表されましたので、ご報告申し上げます。
☆゜・:.。. .。.:・゜
【消費増税に関する3党合意を受けて】

一昨日15日、民主、自民、公明の3党が、「社会保障と税の一体改革」関連法案を巡る修正協議で合意した。

これにより、消費税率を2014年4月に8%、15年10月に10%へ引き上げる消費増税法案は、今国会を会期延長したうえで、成立する公算が大きくなった。

しかしながら、我が党がかねて指摘してきたように、長引くデフレ経済下にあって、増税は愚策の極みでしかない。

消費増税が、消費の停滞やさらなる景気悪化を招き、失業者や企業倒産の増加、そして税収減をもたらすことは明らかであるからだ。

ましてや、ギリシャに端を発する欧州債務危機の影響で、世界的な景気減速も危惧される中、国内需要の減少によりデフレを助長する消費増税に踏み切るのは、経済音痴というほかない。

「我が国のギリシャ化を回避するため」との言辞をもって、消費増税に正当性を与える論もあるが、増税で国民から富を収奪し、再配分を行う非効率な経済財政運営こそが、官の肥大化を招き、日本のギリシャ化を招くのである。

結果として、大規模な経済対策のために巨額の財政出動を迫られ、かえって政府債務は急激に累増するであろう。

財政再建に必要なのは、増税ではなく、高い経済成長によってこそもたらされる税収増であり、そのためには、デフレ克服に向けた金融緩和と、実効ある成長戦略が急務なのである。

国会では、一部勢力を除き、与野党あげて消費増税に邁進しているが、そもそも議会制度は、権力者による課税権の濫用を納税者が抑止するところから確立したのが歴史的沿革である。

この観点からすれば、納税者たる国民に信を問う手続きを欠いたまま、消費増税に突き進む勢力は、もはや課税権の濫用を自ら画策する主体と化しており、議会制民主主義の本旨を完全に逸脱していると断ぜざるを得ない。

2009年の政権交代の際、「4年間は消費税を上げない」と公約した民主党はもとより、自民党も今回の修正協議で、当初、法案から、景気悪化時に増税を一時凍結する「景気弾力条項」の数値目標の削除を求めるなど、もはや「自由」「民主」など名ばかりの、国民の経済的自由を奪う政治勢力に堕したと言えよう。

かような国民不在の増税合意によって、「日本沈没」がもたらされようとしているが、これは経済面ばかりではなく、安全保障の観点からも看過できない。

経済成長を背景に中国が軍事的に膨張する中、日本が経済的に凋落し、その防衛力を低下させることは、東アジア地域を中国の独壇場となさしめ、安全保障上のリスクを致命的な水準にまで高めることにもなりかねないからだ。

そこで、我が党としては、「日本亡国」につながる消費増税法案の否決へ向けて議員諸氏の良識ある判断と行動に期待しつつ、引き続き増税阻止に向けた論陣を張っていく所存である。

幸福実現党党首 ついき秀学

[HRPニュースファイル307]新型輸送機オスプレイの沖縄配備で対中国抑止力を高めよ!

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垂直離着陸輸送機である「MV22オスプレイ」(写真⇒http://goo.gl/p2eXM)の沖縄米軍普天間飛行場への配備が8月上旬に予定されています。同機は普天間基地に24機配備予定で、同数の「CH46中型輸送ヘリコプター」と交代する予定です。

「MV22オスプレイ」は、4月にモロッコで墜落事故を起こしたことが報道され、また先日6月13日、別型機「CV22オスプレイ」がアメリカのフロリダ州で訓練中に墜落、5人の搭乗員が負傷したことが大々的に報道され、左翼によるオスプレイ配備反対運動が激化しています。

オスプレイは、兵員24人を搭載可能で、航続距離は最大3900キロ、時速は500キロで、高速ヘリコプターの1.5倍、同規模の輸送用ヘリコプターと比べて実に2倍以上の速度を出すことができます。

現在、普天間基地に配備されている「CH46中型輸送ヘリコプター」の作戦行動半径(基地から発進し、任務達成後、同じ基地に帰還することが可能な範囲)が148キロであるのに対して、「MV22オスプレイ」の作戦行動半径は685キロで実に4.6倍になります。

これは、有事の際の米軍の海兵隊の迅速な展開範囲が、沖縄本島から410km離れた尖閣諸島はもちろん、600km離れた台湾にまで広がることを意味します。

オスプレイは今までの輸送機に比べて、迅速かつ多くの海兵隊要人の輸送が可能となり、更に空中給油も可能なため、東シナ海などで軍事的台頭が顕著な中国軍を牽制し、大きな抑止力を発揮することが期待できます。

更にはオスプレイ配備により、在沖縄米海兵隊の行動半径に中国南東部沿岸が入ることになります。これは中国にとっては大きな脅威であり、抑止効果が期待されます。

しかし、沖縄県の仲井真知事は15日の記者会見で、オスプレイが14日に米国で墜落した事故を受け、「事故率がかなり高くなるはずだ。沖縄に持ち込むことは許容できない」と述べ、改めて配備に反対する考えを示しました。

同時に、沖縄の左翼系の地元2紙はオスプレイの事故に焦点を当て、配備猛反対の論調を張っています。

回転翼機と固定翼機の双方の特性を併せ持つ革新的構造を持つオスプレイは、試作段階では事故も多かったことは事実ですが、試作段階の事故で全ての開発を中止した場合、人類の科学技術の発展は完全に止まります。

現在ではオスプレイは、オバマ大統領の専用機の代替機として使用されたり、イラクやアフガニスタンの実戦で輸送機として活躍するなど、着実に使用実績を積み、安全性を高めています。

逆に、現在、普天間基地で使用されているCH-46シーナイトは1961年に海兵隊に採用された基本設計が古い機体で、経年劣化で部品が落ちるなど、老朽化が限界に達しています。左翼勢力は50年以上前に開発された旧式機であるCH-46の方が安全だと主張しているようなものです。

また、防衛省に提出された米国報告書は「MV22は普天間に24機配備予定で、同数のCH46中型輸送ヘリコプターと交代、2台設置されるシミュレーターの多用などで、普天間での運用は現状より年間約2600回(11%)減少。《中略》全体で現状より約12%減となる見通し」と報告しています。

更に、MV-22オスプレイはCH-46ヘリコプターよりも6倍静かであるという論評も出ています。(週刊オブイェクト⇒http://goo.gl/TRICP

すなわち、オスプレイ配備により、沖縄の環境に及ぼす負担は減少すると考えられます。

マスコミは原発反対報道と同じく、オスプレイの事故を過度に取り上げ、危険性ばかりを煽り、総合的見地からの検証を怠っています。初めに「オスプレイ配備反対ありき」という、「意図的な世論誘導」は、とても公正な報道とは呼べません。

尖閣諸島を中国が「実効支配」する意図を表す「核心的利益」と呼ぶようになっている現状を踏まえれば、中国による尖閣諸島の実効支配が、いつ起きてもおかしくない状況にあります。

オスプレイ配備を最も嫌がっているのは、台湾、尖閣、沖縄に覇権の手を伸ばそうとしている中国であることを沖縄県民や日本国民は忘れてはなりません。

事態が手遅れになる前に、オスプレイの普天間基地への配備を迅速に進めるべきです。(文責・佐々木勝浩)

[HRPニュースファイル306]消費税大増税に向けた「平成の大政翼賛会」――無責任「談合政治」を終わらせよ!

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6月15日、民自公による「社会保障と税の一体改革関連法案」の修正協議が合意されました。今後、民主党内の合意調整や、反対する小沢グループなどの造反も予想されていますが、6月21日には衆院で採決される見込みです。(6/16 時事⇒http://goo.gl/ZdW3p

野田首相が「政治生命を賭ける」と気勢を上げ、なりふり構わず民主党のマニフェストを撤回し、自民党法案を丸呑みし、消費増税(2014年4月8%、2015年10月10%)だけが決定しました。

社会保障の中身については「国民会議」に先送りされ、何ら決まっていない状態となり、政権与党としての責任は全く果たしていません。要は、増税を先行しただけのことです。

朝日新聞社が4、5日に実施した全国緊急世論調査によると、消費増税法案を「今国会で成立させるべきだ」という人は17%にとどまり、「成立にこだわるべきではない」という人は72%に達しています。(6/5 朝日「消費増税法案『今国会成立を』17%」⇒http://goo.gl/4f4ds

膨大な時間と歳費が無駄に浪費された「空騒ぎ国会」「密室談合政治」に、国民も呆れ果てています。

「決められない国会」と批判されていますが、「政治の空白」という以上に、「政治の不存在」とも言うべき状況に危機感を感じます。

幸福実現党は、立党以来、再三に亘り、「増税しても、必ずしも税収は増えない」ことを繰り返し訴えて来ました。年金も、社会保障も、税金が増えなければ破綻します。

それを実現する力は「経済成長」しかありません。経済学では、増税がデフレを招き、経済成長の足枷となります。

衆議院「社会保障と税の一体改革に関する特別委員会」中央公聴会においても、各界代表より意見陳述として、「景気対策の実施」「経済成長こそ重要」であることが指摘されています。(6/13 NHK⇒http://goo.gl/svmPc

そもそも、「消費税10%」では社会保障制度を維持することが出来ないことを自民党も民主党も想定しています。今後、さらなる増税に向けた大連立も検討されています。(6/15 時事「衆院選後に大連立も」⇒http://goo.gl/O9I8R

まさに、消費税大増税に向けた「平成の大政翼賛会」が形成されているのです。

最も重要なことは「景気対策」「経済成長」であるにもかかわらず、何ら国会において議案として議論されていません。(衆議院第180国会 議案一覧⇒http://goo.gl/BQnD

唯一、景気対策として自民党が衆議院に提出した「国土強靱化基本法案」も必要ではありますが、震災復興の大義を借りた利益誘導型公共事業の感が強く、談合や汚職を背景に財政赤字を肥大化させてきた古い政治を想起させるのは、私だけでしょうか。

今後必要なことは「GDP世界2位を中国から奪還する」日本の未来に向けたグランドデザイン・国家戦略を持ち、本気の経済成長を実現することです。

具体的には、国際競争力の中で日本の経済成長を実現するための新基幹産業への投資(⇒http://goo.gl/ybqF2)、1200兆円規模の市場となる世界のインフラ事業の開拓(⇒http://goo.gl/3UhZP)や、世界市場での勝敗を決する国際標準獲得に向けた取り組み(⇒http://goo.gl/wia2D)等、未来への挑戦を目指すべきです。

現在の日本は「決められない政治」の果てに、幕末の幕府そのものとなりつつあります。

明治維新においては、欧米列強による植民地支配の危機(国防)、近代化を押し進める殖産興業(経済成長)、国際政治における厳しい外交交渉を決断する政治(国家主権)こそが求められました。

このような国難の時代認識に立つならば、既成政党による談合政治を一掃して、未来を切り拓く「真なる政治」を実現しなければなりません。惰性や過去の延長線上に、日本の未来を築くことは出来ません。

今こそ、無責任な政治家の総退陣を求める「ファイナル・ジャッジメント」を既成政党に突きつけ、新しい政治を実現していく必要があります!日本国民の皆様、共に立ち上がろうではありませんか!(文責・小川俊介)

[HRPニュースファイル305]「税と社会保障の一体改革」は単なる「増税」だ!――「増税ラッシュ」が国民を襲う

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消費税率を2014年4月に8%、15年10月に10%に引き上げる消費税増税を柱とする「税と社会保障の一体改革」関連法案をめぐる民主、自民、公明3党の実務担当者は修正協議で合意し、一連の協議が終了しました。

野田首相は消費税増税関連法案の成立に向け、国会会期末の21日までに衆院で法案を採決する方針です。

民自公3党が期限内での法案採決を優先したため、拙速さのみが目立ち、年金や医療改革等の社会保障、子育て分野などの隔たりの大きいテーマは軒並み棚上げされました。

国民の生活に関わることは先延ばしにし、増税のみを優先させた民主・自民・公明3党は「増税先行」との批判は免れません。これでは到底、「税と社会保障の一体改革」とは呼べません。単なる「増税」です。

このまま消費税増税関連法案が成立すれば、デフレ不況の中で、さらに「大きな負担増」が国民を襲います。

大和総研の試算によると、「社会保障と税の一体改革」による家計の実質可処分所得(収入から税金、社会保険料などを差し引いた額)は2011年に比べて4~9%も減少する見通しです。(2011/12/30 毎日)

同試算によると、日本の平均に近い年収500万円のケースでは、11年比で31.4万円所得が減少します。月額に換算すると2万6千円、日額に換算すると900円近くの所得が減ることになり、家計は大きな打撃を受けます。

また、復興増税についても、所得税増税が来年1月から、住民税増税が2014年6月から始まります。所得税増税は25年間も続く実質的な恒久増税です。(6/15 東京「負担に追い打ち 消費増税」⇒http://goo.gl/NA7qM

更に子育て世帯は厳しくなります。16歳未満の子供がいる世帯に適用される「年少扶養控除」は6月に完全廃止となりました。同控除の廃止は子ども手当を導入する代わりに決まったものですが、子ども手当(現・児童手当)は減額されており、国民は騙された格好です。

また、2010年に公表された内閣府の研究「世代別の受益と負担」によると「90歳以上の世代では生涯でおよそ1990万円の受取超過」となるのに対し、「将来世代は1億800万円の負担超過」になると試算しています。(1/24 夕刊フジ「【世代間格差を問う】厳しい現実…将来世代は1億円負担超過!」⇒http://goo.gl/n57N5

一体改革は、生涯収支で1億数千万円を上回る深刻な社会保障の「世代間格差」の解決を先送りにし、若者に長期間、増税負担を負わせるだけの「将来の世代にツケを回す」改悪に過ぎません。

野田首相の「将来の世代にツケを回さない」と銘打った「税と社会保障の一体改革」は完全な虚言であり、国民に対する“騙し討ち”です。

産経新聞論説委員の田村秀男氏は「政府が増税による税増収分を社会保障に充当しても、その恩恵は主として年金受給者に限られ、現役世代がその犠牲になる《中略》若者と勤労者よ、もっともっと怒ってよい」と述べています。(6/15 夕刊フジ)

デフレ下で絶対にやってはならない大増税に向け、政治生命を賭けて邁進する野田首相は即刻、辞任すべきです!消費税増税法案を断固、廃案に追い込んで参りましょう!!(文責・黒川白雲)