19日午後、沖縄県・久米島沖の日本の排他的経済水域(EEZ)内で海洋調査を行っていた海上保安庁の測量船に、中国国家海洋局の海洋調査・監視船が接近。無線で「中国の法令が適用される海域だ。直ちに調査を中止しなさい」と要求したというのです。(2/19 産経⇒http://goo.gl/X26vY)
中国公船は、その後、中国に引き返していきましたが、他の国の海域に勝手に侵入しておきながら、持ち主と遭遇したら逆上して「不法侵入だから調査を止めろ」と命令するわけですから、中国は「盗人猛々しい」「傲岸不遜」と言わざるを得ません。
現場は日中中間線から約110キロ日本側に入った東シナ海。中国側の中止要求は平成22年5月、同9月に続き、3度目です。
2月中旬、在沖海兵隊約8000人をグアム移転させる当初計画を約4700人規模に縮小し、残る3300人程度をオーストラリア、フィリピン、ハワイなどに分散移転してローテーションさせる計画が明らかになりました。
これに先だって、昨年11月にオバマ大統領は、アジア太平洋を歴訪した際、オーストラリア北部のダーウィンへ2500人の海兵隊を移転させる方針を明らかにしています。それに加え、今回、フィリピンにも海兵隊の駐留を考えているというわけです。
中国は、フィリピンやベトナムなどの東南アジア諸国連合(ASEAN)と、南シナ海の南沙諸島や西沙諸島の領有権を巡って争っています。
米海兵隊がフィリピンにも駐留すれば、米軍による中国包囲網が強化され、中国への大きな牽制となることは間違いありません。
その一方で、米軍の再配置は、中国の弾道ミサイルや巡航ミサイルの攻撃から海兵隊を守るための「分散配置」の一貫であることも明らかです。
そうした戦力の分散化は、日本の防衛、特に沖縄や尖閣諸島など、東シナ海における抑止力の低下をもたらすことは避けられません。
であるならば、普天間基地移設問題を一日も早く解決し、日米同盟のより円滑な運用と強化を図ることは当然として、日本は独自に対中防衛を強化していくことが急務です。
例えば今、沖縄本島や西南諸島(沖永良部島、久米島、宮古島など)周辺の広い海域を護る護衛艦(海上自衛隊が保有する自衛艦)は一隻も常駐していません。現在、沖縄周辺に最も近い護衛艦がある海上自衛隊基地は、佐世保基地です。
これでは尖閣・沖縄の緊急の有事に全く対応できません。中国軍による尖閣・沖縄侵略を阻止すべく、海上自衛隊及び航空自衛隊を配備・増強すると共に、南西諸島の陸上自衛隊を増強し、島嶼防衛に適した水陸両用部隊を編成すべきです。
護衛艦隊には「ヘリ空母」とも言われる、DDH(ヘリコプター搭載護衛艦、DDG(ミサイル搭載護衛艦)があり、それらが配備されるだけでも、中国に対する大きな牽制となります。
いずれにしても、中国は日本の防衛力の間隙、すなわち「空白地帯」を狙って領海侵犯し、今回のような暴挙を繰り返しています。ならば、その「空白」を埋め、国民の生命と安全を守ることこそ、国家として当然の行動です。
幸福実現党は、近づく総選挙において政権を奪取し、日本の国防を固めるべく、「日米同盟」強化を図ると共に、「自分の国は自分で守る」、当たり前の「独立国家」を実現します。
今こそ、日本政府は「救国の気概」を持ち、具体的な「自主防衛」強化に取り組むべきです。(文責・矢内筆勝)
[HRPニュースファイル192]沖縄と日本の危機――日本政府は「自主防衛」強化に取り組め!
2月 23rd, 2012
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