10月14日の朝日新聞一面によると、日本周辺に近づいてきた中国機に対する航空自衛隊の緊急発進(スクランブル)は今年4~9月、前年同期比3倍超の83回に達し、半年間としては過去最多になりました。
昨年は3月に早期警戒機型1機が中間線付近まで進出しただけでしたが、今年3月には情報収集機型など2機が中間線を越え、尖閣諸島周辺の日本領空約50キロまで接近しています。
今年7月にも中国の情報収集機型が2回、中間線を越えており、8月中旬には中国の「戦闘機」が初めて東シナ海の日中中間線を越え、海上自衛隊の情報収集機を追尾しました。
このように、昨年9月の尖閣諸島中国漁船衝突事件以来、日本領空に接近する中国機は急増しています。(2011年9月7日産経)
しかも、中国は「情報収集機」から「戦闘機」に格上げし、日中中間線を越え、着実に東シナ海での「制空権」を拡大させています。
空だけでなく、海でも中国漁船衝突事件後、海上保安庁が尖閣海域で中国漁船による領海侵入に対して行った退去警告は既に300件以上。周辺海域では今も多い日には約50隻の中国などの漁船が確認され、海保幹部は「今後急増する可能性もあり、予断を許さない」と警告を発しています。(2011年9月7日読売)
尖閣諸島付近で中国軍機や中国船の侵出が急増している最大の原因は、中国漁船衝突事件において、民主党政権が中国漁船船長を釈放し、日本領における主権(統治権)を放棄したことによります。
あれから一年を経て、前政権で内閣官房参与を務めた松本健一氏が「中国人船長を処分保留のまま釈放したのは、当時の菅首相と仙谷由人官房長官の政治判断によるものだった」との報道もされています。(2011年9月26日産経)
このように、民主党政権が国防の務めを放棄したことが原因で、中国は今、日本の国防の隙を突いて制海権、制空権を拡大しつつあります。
もはや、尖閣諸島海域は中国漁船、中国漁業監視船、中国調査船が自由に航行できる海と化しています。今後は、制海権のみならず、日本の制空権も確実に中国に奪われ、拡大されていくでしょう。
先の民主党代表選挙でも国防政策について全く触れず、国防の素人であることを自慢する防衛大臣を誕生させた野田政権に国防強化を期待することは全くできません。
民主党政権の間に、中国は日本侵攻に向けて、着々と歩を進めていくことは間違いありません。
今、沖縄や本土も含めた日本の防衛は尖閣諸島を突破口にして、中国の圧倒的な軍事圧力の前に破られようとしています。
もはや民主党政権に国防強化は全く期待できない以上、国を憂える心ある志士達が立ち上がる以外にありません。それが私たち幸福実現党の使命でもあります。(文責・佐々木勝浩)
[HRPニュースファイル061]日本の空が危ない!――制海権のみならず、制空権を拡大する中国
10月 16th, 2011
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